人狼戦記

人狼Online(https://zinro.net/ )の第7世代プレイヤーです。

メタ考察への誘引(バイアスの罠)

初日犠牲者が噛まれた朝、目が覚めると俺は霊能者だった

とある人狼ゲームの話。*1配役は12a猫。

初形配置は3-1であなたは霊能者です。占い師Aは占い師Cに黒、占い師Bは占い師Cに黒、占い師CはグレーDに白を出しています。最初の吊先はどこにしますか?という話です。

パッと思いつくだけで選択肢は3つあります。

  1. ギドラを募ってグレラン。猫又と狩人は必ずギドラCOをすると信頼してグレーを狭める方法
  2. 占い師Aと占い師Bがともに狼で占い師Cが真である、いわゆる占い師の内訳が真狼狼である可能性を考えて占い師Aあるいは占い師Bを吊る方法
  3. 占い師の内訳は一般的に想定しやすい真狂狼であり狂狼が真に黒塗りで一致することは稀だと考えて、占い師Cを吊る方法

1.は、基本的には狩欠けが生じていないことを前提とした方法であることを頭に置いておかなければなりません。

2.は、一般的に想定しやすい真狂狼の場合、白を吊る可能性が高くなります。その結果、占い師ロラしたものの結局はグレ視頼みになるという状況を生みます。

3.は、占い師Cを吊った結果が白の場合に2.と同じ状況を生みますが、それ以外では必ず黒を吊っていることになります。残り2w1k。人狼が占い師Aか占い師Bを噛めば村は縄を1つ儲けることになりグレーを噛めば猫又の罠が待ってることになります。猫又を噛んだ場合、1w1k残留となります。

ここからが本題

全てのケースに対応できる絶対的な正解はありません。*2

3-1のケースで霊能者が欠けていることは稀なので霊能者に進行が委ねられます。そして、進行を行う霊能者(あなた)が3.を進行として提示したとします。

この時、占い師Bが変なことを言い出します。

『占い師Aから吊ってくれ』

加えて、村を扇動しだします。*3

そして、霊能者以外の村人は霊能者に従う者、占い師Bに従う者に分かれていきます。

この時、占い師Bが考えてることを想像するなら考えられるケースは2つ。*4

  1. 占い師Bは狂であり、そのアピールも兼ねてあえて占い師A吊りを提示した
  2. 占い師Bは真であり、占い師Aが狂であるから、占い師Aが吊られた後の占い師内訳が真狼であるから真占い師である自分はもう一回占い結果を残すことができると考えた

1.の場合であれば、占い師C吊りが正解です。占い師Bが狂なら占い師Aは必ず真占い師ですから。

2.の場合では、狼が占い師Bを絶対噛まないわけでもなく、3-1で最初に白が吊れた時のセオリー通りにロラをする霊能者の人もいるでしょうし、占い師に狼が残っている狼3が残っている状況なら猫を積極的に噛んで偶数進行にしたいと思うかもしれません。

 

メタの登場

この状況下でさらにメタ*5を登場させましょう。*6

参加制限がある罠村のRM とある有名プレイヤーさん*2の村。ゲーム前、常連さんとの馴れ合いの会話はいいとして、だいたいのゲームでグレランになったらグレーの殴り合い中に常連同士が暗黙の結託で十中八九は初見さん吊り。そんなに寡黙目でも狼目でもなかったパターンが多かったと思ったけどね。初見さんにとってはある意味、罠村。身内村なら身内村って書いとけよ! 『僕はイヤだッ!』

村建てのススメ その2 - 人狼戦記

これと似たようなケースです。

占い師Bは他の参加者の大半と仲良し。twitterでも頻繁に交流して、占い師Bが提示した進行に賛成する人達とゲーム前や二日目の様子からも馴れ合いの会話をしています。占い師Cが狼の場合、狼が吊られることをそもそも望みませんから、占い師Bの進行に賛成して、霊能者提示の占い師Cを吊る進行ではなく、占い師Aが吊られる状況となったとします。

実際には、占い師Bが狂であって真である占い師Aが吊られただけのケースであることもありますが、問題は霊能者への効果です。霊能者からすると真狼狼か真狂狼でない限りは占い師Cが狼なのにもかかわらず、二日目の霊能指示にすら従わずに占い師Aを吊った村人に対して、煽動された人という意識や指示に従わなかった人という意識が働き、バイアス(思考の歪み)がかかった状態で村を見る状況になります。

 

根本的な帰属の誤り - Wikipedia

 

本来的な意味での"根本的な帰属の誤り"とは少し違うのですがニュアンスだけでも伝わればと思いwikiを貼っておきます。こういったものはこのブログでさんざん書き続けているメタ(思考)誘引行為真役職者のCOの遅さが利敵行為になるなら明らかな利敵行為でしょう。

 

『そんなの霊能者の問題じゃないか!俺はそんなバイアスにはかからない!』

という人もいるかもしれませんが、バイアスのない状態で判断できる人というのは存在しないとされていて大なり小なり何らかのバイアスがかかった状態で人は物事を認知しているそうです。それは情報が欠けている状態で素早く判断を下すための認知のメカニズムですが、時としてそれが常に正しい認知とそれに基づく判断には繋がらなかったりします。

まとめ

ということになるでしょうか。

*1:あくまで仮に設定したケースですので実際のゲームにプレイされたゲームとは異なります。

*2:そもそも全てのケースに対応できる正解があるならゲームとしては成立しません。

*3:繰り返しになりますが、あくまで仮に設定したケースですので実際のゲームにプレイされたゲームとは異なります。

*4:もちろん、実際には占い師Aが真、占い師Bが狼、占い師Cが狼というケースも存在しますが意味合いとしては1.と同じになるので割愛。

*5:この場合のメタはゲームそのものとは直接関係のない事象をゲーム内に持ち込んでくること。

*6:重ね重ねで恐縮ですが、あくまで仮に設定したケースですので実際のゲームにプレイされたゲームとは異なります。